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「このあとどうする?」


「んー…どうしようね。」


「門限とかって大丈夫?」


「うん、基本決まってないから。まぁ、遅くなると心配するだろうけど。」


「そっか。じゃ、行き先は姫が決めてね。」


「んー…行きたい所…。……すっごく現実的な所でもいい?」


「いいよー。」


「じゃあ、薬局。」


「薬局?」


「あっ、今馬鹿にしたでしょう?薬局は何でも揃ってて、そこら辺のスーパーよりすごいのよ?」


不思議で聞き返しただけなのに、彼女は勘違いしたみたいで熱弁が始まった。
そんなに好きなんだ、薬局。


「いいよ。その後コンビニね。」


俺はそう言いながら、伝票を持って席を立つ。


「コンビニ?」


彼女は聞き返しながら、後を追いかけるように小走りで隣に並ぶ。
俺は伝票をカウンターに置き、財布を出しながら、


「俺好きなんだよね。コンビニ。」


と言って笑った。



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