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「ねぇ、四組の杉原さんでしょ?」


いつものように一人で校舎裏でお昼してたら、急に声をかけられた。
人に話しかけられるとか久しぶりすぎて、あたしはただ睨みつけることしかできなかった。


「杉原恵里佳さんだよね?
その髪色からして。」


髪色のことを言われ、あたしは眉間にしわを刻む。


「…こんな赤毛になんか用?」


ため息をつきながらそれだけ言った。
いちゃもんつけに来たなら早くどっか行ってほしい。
それか早くいちゃもんつけてどっか行って。

悪く言われるのには慣れてるから。

けど、相手の反応は考えてたこととは正反対の言葉だった。



「なんでこんな赤毛とか言うの?
すごく綺麗な赤なのに」



あたしの横にしゃがみ込みながらそう言う。
あたしは目を見開いて相手を見つめた。
綺麗な茶髪が光に透けて、すごく綺麗だと思った。



「あ、予鈴」




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