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■ ひとりよがり






初めて"あたし"を見つけてくれた人だったから。
何をしてでも離したくなかったんだ。









初めて千明と会ったのは、今年の四月だった。



あたしは元々髪が赤みがかっていて、よく生徒指導の先生に捕まってた。
自毛だって言ってるのに聞く耳持たない先生。

「不良」だとか「ガラ悪い」とか言われて、友達って呼べる人間なんていなくて。
茶髪なら許すとか、金髪ならかっこいいとか、何が違うっていうのよ。


毎日、すべてを睨みつけて生きてきた。





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