いきなり大きな音を立てて立ち上がったあたしを、クラスメイトが驚いた顔で見つめる。
…もちろん、健斗も。
目を丸くしてる。
『いい加減にして!!野次馬されるの迷惑なの!』
本当は、そう言いたい。
………けど、
気の小さいあたしは、もちろんそんなこと言えない。
「……トイレ…行ってくる」
小さな声で呟いて教室から逃げる。
………あたし、情けない。
なんで凛みたいに思ってることはっきり言えないんだろう。
凛みたく自分自身を貫き通して堂々と生きたいよ…
愛想笑いばっかりして、上辺だけの友達を作って、何一つ自分の言いたいことをちゃんと言えなくて……
あたしってなんでいつもこんな情けないんだろう…
自分自身に溜め息をつく。
