「溜め息ついてると、幸せが逃げるよ?」




そう囁いた村崎健斗を睨む。


「余計なお世話よ」




「そうイライラすんなよ。俺は彼氏の弟だよ?仲良くしようぜ」



あたしは健斗を睨みつけたまま、


「……言っておくけど、あたしはあんたが直斗の弟だなんて認めないから」


そう吐き捨てて前を向く。




そんなあたしを見て健斗は

「ふ〜ん…認めない、か」

って愉快そうに言った。