たったの1メートル。


たったこれだけの距離なのに、それは果てしなく遠い。


胸が苦しい。


心臓が痛い。


彼があまりにも遠くて。


靄に包まれて遥か遠くに、


彼の背中が霞んでいく。


それは、まるで目の前から彼が消えていってしまうみたいで。


苦しくて、苦しくて。


どうしようもなくなって目を背けると、


顔を逸らしたその視線の先に、御坂さんの姿があった。