「俺は、そこら辺にぬかりは無い。チナッティーの好みは既に調査済みさ」

ヤツはメガネに軽く指をかけ、さりげなく知性をアピールする。

しかしこの男には感心する。

呼び捨て禁止を言い渡して僅かな時間で新しい愛称をすっかりものにしている。

まるで長年使い慣れたかのごとく

タダ者じゃないな…

あたしがこの男の申し出を断らなかった理由…それは、この男がアニメおたくじゃないからだ。

実は、この男…女にかなりモテる。

それは解る。

この男の顔面は今時の脳ミソのスカスカな女子大生ごときならば3分もありゃ金に替えるだけの実力と魅力を秘めている。