もっとも良治が完全に動き出すまで待つような女じゃない千夏は

｢千春〜メシ!!｣

と言って部屋を出て行った。

頭叩かれた直後に体内の発電機のスイッチが入り各操作弁に注入されたオイルが温まりゆっくり動き出すのだ。

瞼も油圧だから開くまでじっと我慢

約5分後…ようやく油温が安定した良治が、ゆっくり動き出す。

｢もう動いたかな？｣

様子を見に来た千夏と遭遇した良治は

千夏を一目見るなり

｢おい千夏、もうちょいスムーズに動き出せるように作れんやったとか？｣

ご主人様にクレームなんざ今までの良治からは考えなれん事

｢ん？俺様はスロースターターって昔から相場が決まってんの｣

多分千夏は良治に合わせる気なんてこれっぽっちも無い。