だが、そんな私の思いとは裏腹に…
何が面白いのか、彼は笑い声を上げながら手を叩き始めたのだ。
「いやはや…女王陛下の熱弁はいつ聞いても飽きない。全く…流石ですな。」
「………。」
私は思わず彼を睨み、彼もまた嘲笑を浮かべる。
「しかし女王陛下。」
そんな彼の口から飛び出したのは、嘘か真実かも分からぬ証言。
「先程から貴方は病で計り知れない人数の死者が出ていると仰ってますが…。実際、死者は人口の1割にも達していないのをご存知か?」
………。
…なんですって?
エルバートの言っている事とまるで違う。
予想外のことに戸惑いを隠せず、口を開くこともできない。
だが彼は私の心中などお構いなしに、口元に笑みを浮かべ、歩み寄って。
「国民が国民が、などと仰る癖に…貴女の知識理解はあくまで他者からの伝達に過ぎない…。」
耳元で響く、悪魔の囁き。
「世論も知らぬ王に…一体なにができるというのかね…?」

