い、痛い!
頭をさすり、涙目でジィンを見つめれば…


「でも、アタシ達の問題より…そっちの方が大変だろ。」


彼女は微笑んで、


「アタシが手伝ってあげる。…だから、早く助けに行こう。」


強引に私の手を握った。


「で、でも、ジィンにはジィンのやるべき事が…」


「んな事はどうだって良いんだよ!」


そしてそのまま馬の乗るよう示唆すると、自嘲気味に呟く彼女。


「それに、ハイネには…アーニャの事で色々迷惑かけちゃったからさ…。」


罪滅ぼしさせてくれよ。と苦笑いするジィンの横顔を見て…私は静かに目を伏せた。


理由はなんであれ…ジィンの優しさが胸に染みた。
なんと心強い仲間だろう。


「…ありがとう、ジィン」


私が小さく微笑めば、


「当たり前だろ!アタシ達、友達なんだからさ。」


そう笑って私の肘を小突くジィン。


それから間も無くして、私達は馬に乗り込み…


「んじゃあ行くぞ!」


「ええ。」


中央都市アリエスタを目指した。