花嫁と咎人


変なツッコミを入れる男を蹴り飛ばして、再び女性は営業スマイルを見せ付けると…
再び女性賊員に向き直った。


「それで、そのキャプテンは今何処に?」


「はあ?んなもん知らねぇよ。一ヶ月くらい前に妙な置手紙残してどっかいっちまった。」


すると女性賊員は、ほらよといって一枚の紙を渡してきて。
二人はそこに書かれていた文字を読んだ。




“子羊ちゃん達へ。


煙突ですが犬切な友達を肋けてきます。


殺務は類んだよ。


P.S.一度入ったら出られないので、
少し帰りが遅くなります。
ごめんね。


――うるわしのオズ様より。”



「……煙突ですがって…。しかもあばらけては駄目でしょう。」


それはそれは悲惨な文章で。


「キャプテンさ、まぁいい奴っちゃいい奴なんだけど…ちょっとここがな。」


女性賊員はそう言っては頭を小突く。


「あー…。成程。」


その言葉に二人は頷き…何か物言いたげに口をもごもごと動かしていたが…


「……お前等、何者?」


突然女性賊員の背後に現れた、厳つい表情の男性賊員を見た途端に「ひいっ」と声を上げて…男は車の中に逃げ込んでしまって。


「あっ!ちょっとウィリー!待ちなさいよこのヘタレ男!」


女性は賊員ににこりと笑顔を投げかけて、男を怒鳴りつけながら車に乗り込んでしまった。