「………。」
あいつとフランが一緒に歩いているという今現在のその現状が気に食わない。
とうか、寧ろ腹が立つ。
「なーんかさ、仲、いいよね。」
そんな一行の5メートル程後ろを歩きながら、隣のオズがつまらなさそうに前を見た。
「なんでも主従関係なんだって?」
「ああ。」
俺も若干ふて腐れながら舌打ちをする。
「…ってか、なんで生きてんだよ。」
そうだ、それ。
何故生きているのか。
フランから何度も死んだと聞き、彼女が毎回泣いていたのを知っているが故に…
エルバートの生存説は余りにも信じがたいものであった。
とはいえ、なんでか奴はしっかりと歩き、
ましてや今なんてフランとべっとりだ。
「ゾンビだろ、アイツ。」
「いやでもオレから見れば、ハイネもゾンビだけど。」
「…黙れ。」
横を歩くオズを睨めば、彼は顔を逸らす。
嗚呼、くだらない…。
俺はどっぷりと溜め息を吐いた。
…とはいえ。
俺も子どもじゃないワケで。
感情表現だけが全てじゃ無い事くらい、ちゃんとわきまえているつもりだ。
「見てて悔しくないの?」
前を見つめたまま、俺に問いかけるオズ。

