目を開けた。
飛び込んできたのは白い天井。

視界の片隅で揺らめくカーテン。
寝転がっていると言う事は、今自分がいるのはベッドの上だろう。

1階から聞こえる聞き覚えのある声に、シャワーの音。


―…頭が、痛い。


そう起き上がろうとしたはいいが、ハッとして再び寝転がる。
今、何かが普段と違ったような気が。

そして、もう一度布団の中を見て唖然とした。


…え、え…!


顔が熱くなって頭が爆発しそうになる。
絡まる思考回路に、ついていけない自分の状況。


なんと、“下着だけしか着ていなかった”のだ。


ど、どうして!?
もしかしたら下着泥棒?
それともまさか…!
なんとも不純な考えが頭の中を埋め尽くして、心なしか室内にあるシャワーの音が逆に自分を責め立てる。


とりあえず、毛布を片手に起き上がった。
必死に服を捜すが…床にも無い、棚の上にも無い。

…え、ど、…どうしよう…!

慌てて探している時、シャワーの音が止まる。


「……!」


大変だわ!ああ、もうどうしよう…!

それから部屋の隅の棚を空け、意地でも探そうとした直後。


出てきたのは…


「…ハイネ……!」


カッターシャツとズボンだけを着た彼は、必死に長い銀髪をタオルで拭きながら…



「………」


私の方を見た。