からかわれて悔しいはずなのに、どうしてか私も笑ってしまう。
…不思議だ。
オズは、いつでも私を笑顔にしてくれる。
「…ねぇ、オズ。」
唐突に私は口を開いた。
「オズは一体、何をしている人なの?」
それから、彼を見て…問いかける。
ハイネには絶対聞けないこと。
でも、オズにはなんだか聞けるような気がした。
「…オレ?んーオレはねー…とっても悪い事をする人、かな。」
私の問いにひひっと笑う彼。
でも、その笑顔はどこか自分を責めているようで。
「人の物を盗ったり、攫ったり…私利私欲の為なら何でもやっちゃう人だよ。」
そんなオズは弓を射るジェスチャーをしながら、小さく息を吐く。
「…聞いて、驚かない?」
それから一呼吸置いて再び彼は私を見つめた。
なんて、寂しそうな瞳だろう。
オズのこんな表情は、きっと初めて見た。
彼の問いに、躊躇することなく首を縦に振れば、オズ微笑を浮かべた口を開いた。
「オレさ、盗賊の賊頭なんだ。しかも悪名高い、ね。」
……盗、賊。
私は小さく息を呑む。
盗賊って…あの、盗賊よね…。
「今はオレがこっちに来てるから、賊は副賊頭に任せてあるんだけどさ。ん…やっぱりびっくりした?」
曇る私の表情に気がついたのか、彼は不安そうに問い掛けてくる。
でも、心なしか覚悟はしていたし、なんとなく気がついてはいた。
だからそうと聞いた所で…あまり驚きはしなくて。

