…誤解だと言おうとして、手を伸ばした事…。


「………。」


嗚呼。
この気持ちが、きっとそう。

俺は…。


それから暫く歩く事数十分。
小鳥に案内されたのは木の根っこ。


「…本当に、ここに居るのか…?」


少し不安になる。
ここのどこにフランがいるんだ…。

すると、青い小鳥はその木の根っこの間をいとも簡単に潜り抜けてしまって。


「?」


ゆっくりと俺もその木の根っこに手をかける。

…ぐにゃり。


「…んだこれ。」


根はとても柔らかく、俺は這いずるようにその木の根っこの間を潜り抜けた。

…そして。


通路の先に黄色に光る空間。
白い綿のような床の上で小鳥と戯れ…こちらを振り返ったのは…。





「………フラン。」