それから私達は、ただひたすら足を進めた。 その途中、沢山の病にかかっている人たちを何人も見た。 苦しい事も、辛い事もあったけれど。 どんな時も星空は、同じ姿を私達に見せてくれて。 「…とても綺麗だわ。」 木陰に寝そべって私は小さく呟く。 「…そうだな。」 そう答え、星空に手を伸ばすハイネは何処か儚げで。 一体、あなたはどこを見ているの…? 私の心の中のもやは、まだ晴れないままだった。