300秒






一発目の音が鼓膜を打つ。
途端に息が吸えなくなった。
必死に耳と指を肺を動かす。
色んな楽器とメロディが合う。
伴奏といえど、いや、伴奏こそ感情を込める。
由月が得意だった部分、真似して吹く。
息が吸うタイミングが合う。
緊張は吹き飛んだ。
楽しい。



音が響く。
もう息がつらいけど、ラストスパート。
出来る限り、会場に響きわたらせるように、最後の一音を放った。