もし、この世に神様がいるのだとしたら…


私は何てお願いするのだろう。


二人を別れさせて??それとも二人が幸せになれますように??


ふと…ショーウインドーに写った自分の顔を見ると一瞬だけ悪魔に見えそうだった。




「なぁにを…考えてるんだか!!みのり変な事を考えるのはよせ!!!」



そう叫びながら私は走り出した。




そうこうしてる間に、私が住んでいるマンションに着いた。
もちろん柚も同じマンションに住んでいる。階が違うのだけが、唯一の救いになっている。





…ガチャ


玄関の鍵を開けて家の中へ入った。


「ただいま…」


なんて言っても返事なんてない!!!


家は父親がいない。私が小さい頃に死んだのだ。
だから親は母親だけで、その母親も毎日のように仕事で帰りが遅くなる。