【休日】（紗良視線）
「なあ、マネージャーやんね？」
「は？」
「マネージャーってさ意外とキツくて続いてくれる奴がいねーんだよ」
まあ、バスケ部のような全国常連にもなると練習量も相当だから嫌になって辞める人が多いんだろう。
たしか休日も毎日部活があるって瑛斗が言ってたような･･･
「無理」
「だろうな」
「貴重な休日を雑用に狩られたくない」
「休日ってお前勉強してるだけじゃん。学校ある日とかわんねーじゃん」
「休日にこそ勉強しなければ意味ないじゃない」
瑛斗が体育座りをして徐に落ち込みはじめた。
「そもそも、そうじゃなくても私は運動部はマネージャーでも入らないから」
「･･････運動音痴だもんな」
「･･･････。」
「スポーツテストD判定だったもんな」
「･･･････。」
「この学校でD判定はお前だけだったもんな」
「･･･････。」
「まあ俺はオール満点で全国1位だけどな」
「死ね」
馬鹿はなんでこうも･･･
「つーかさ、お前俺のバスケしてる超かっこいいとこ見たことねーだろ！」
「･･･は？」
「試合見に来い！まじかっこいいから！」
「勉強するから」
「少しくらい！親友の輝くとこを見届けると思って！」
親友、ね･･･
「････そのうちね」
「おう！かっこよすぎてお前、俺に惚れるかもな」
惚れるなんて今更。瑛斗の姿なんて今までに嫌というほど見てきているのに。
それに、もう･･･
なんて。
今はまだいいや。
