「……何をそんなに見てるの?」
いつの間にか笑うのを止めていたみたいで、不思議そうな顔をしている。
「えっ…
あの…
その…………綺麗な顔だな…って思って…」
言った後にしまった、と思った。
私、何を言っているのだろう。
「………綺麗…?」
「は………はい。
だからその…
かっこいいな…って…。」
彼は少し驚いた顔をした後、前髪をかきあげながら恥ずかしそうに言った。
「ありがと…。
そんな真っ直ぐ言われたことなかった。」
はにかんだその顔もどうしようもなくかっこよくて、胸がドキン、と跳ね上がった。
