SWEET CAFE

手早く会計を済ませて店を出た。携帯を手にとり、彼に掛ける。

自分から電話をするのはかなり久しぶりだった。
いつも連絡がくるまで待つだけ。しつこくして嫌われたくないと言う気持ちももちろんあったけれど、1番は、知りたくなかったのだ。他の女の人と一緒に居るという事実を。


でも、もう恐くはなかった。もともと壊れかけていたんだし、恐いもなにもないのだけれど。


lulululu‥‥


無機質なコール音が鳴る。

やはり少し手が震えた。


もうでないかな?と思って切りかけたとき、

「はい?」

という不機嫌な声が聞こえた。

「もしもし。ごめんね、遥だけど、」

「あぁ、何?」


声色から怒っている様子が伺える。

「‥あの、あのね?」

「ってか用があるならはやく言えよ、俺忙しいんだけど。」

≪電話だれー?早くシャワーいこ?≫

電話の奥から女の人の声が聞こえた。声がふるえる。
「わ、別れよ‥」