「わがまま言ってるってわかってるよ、困らせてるのだって重々承知してる」

「……………」

「でも嬉しいんだもん。椿くんがあたしと同じ気持ちを持っていてくれたことがすごく嬉しくて、ダメだってわかってるけどもっともっと欲張りになっちゃうんだもん」

「……………」


「だから、あたしやっぱりーーー…っ」


話の途中でグンと体が前のめりになったかと思えば倒れこむように椿くんの胸にすっぽり収まっていた。

それは椿くんが引っ張りあたしを抱きしめたわけで。


どくんどくん言ってる椿くんの心臓はあたしのとシンクロしているみたい。どっちがどっちのかわからない。

ゆっくり深呼吸して心に決めたようにより強くあたしを抱きしめた。


あたしの肩に顔を埋めた椿くんは耳元で最高級の甘い甘い愛をあたしにくれたの。



「あたしも、椿くんが大好き」


頬に軽くキスを落とすとより一層顔を赤くした椿くん。

その恥ずかしさを誤魔化すかのようにあたあたしを抱きしめた椿くんはやっぱりとても可愛かった。


ーーー『好きです、付き合ってください』


ありがとう、椿くん。

どんな気持ちでも君から直接聞けることがあたしは1番嬉しいの。




夏休み、あたしと君の思い出がまた増えた。

そして、あたしと君との新しい関係の始まりです。