「兄妹なの…っ」
「…え?」

沙雪の言葉に頭がついていかなかった。

「誰…と、誰、が?」
「…悠ちゃんと、わたしが。」

沙雪が涙を流している。
妙に冷静な僕が居た。

「ほんとに…?」
「うん…お父さん、が、悠ちゃんと一緒の写真持ってて…」

どうしてなんだろう。
どうして沙雪は僕の妹なんだろう。

「そっか…」
「悠ちゃん…?」

僕は、沙雪をどうしたら幸せに出来るのだろう。

沙雪に…幸せは訪れるんだろうか?

「悠ちゃん…離れないで??」
「……うん。」

僕には沙雪を幸せにする自信がなかった。

けど、ただ一つ、僕は自分の中で誓っている。
僕に出来る事をしなければ…

でも、ただ、ただ純粋に、僕は沙雪と離れたくない。