「…夏音?どうしたのー?」
「なんでもない!じゃあね♪」
そして夏音はドアを閉めた。
「悠…」
「よ、」
「あ…あれ、今はまだ返事いらないから!」
「お、おう…。」
それだけ言うと、夏音は那智が一人で居る教室に帰っていった。
「沙雪ー?」
「あ、悠ちゃん!ごめんね、遅くなっちゃって!」
「や、いいよ!」
「ほんとごめんねー…さ、食べよっか!」
「うん…。」
それから、他愛無い話をして…3分の2程食べ終わった時に、気になっていた事を聞いてみた。
「…あの、さ?さっき、ちょっと聞こえちゃったんだけど…」
「んー?どうしたの?」
なんだか、嫌な予感がする。
「何を俺に言わなきゃいけないの?」
「…え?」
言葉と同時に、沙雪は顔を真っ青にしていた。
「え…?どうした?俺、変な事聞いた?」
「や…違うの。悠…、」
「ん?」
平常を装ってはいるけれど、沙雪の言葉の先を聞いてはいけないような気がした。