「よしっ!」
今はうちの学校の生徒があんまりいないバス停…
次のバス停からは続々と人が乗り込んでくる。
「…どうした?」
「那智してやったり大作戦開始ね!」
少し名前が変わってしまっている気もするけど沙雪がさほど気にしてないみたいなので良しとしよう。
「悠ちゃん!開始だよ?分かってる?」
「お、おー…けど、何したら良いのか分かんなくて、さ?」
「ん-…そうだねー」
沙雪も漠然としたことは考えていたみたいだけどそこまで具体的なことは考えていなかったのだろう…
少し眉をしかめて考えていた。
そしてしばらくして、
「悠ちゃんがキスとかは出来ないって言ったから、手繋ぎとハグだけだよねー…?」
「ん…。」
大概、そうなんだろうなとか考えていたので、あまり拒否することもなく、
その後に沙雪が言った
[とりあえず手を繋いでおく]
をじっこうすることになった。
そして、次のバス停にいっぱい生徒がいるのが見えた。
キッというブレーキとともにバスは停車し、乗車口の扉が開いた。
「お、おはよ!」
「おー!悠じゃん!おは…」
そこで乗ってきたのはクラスの友達。
おはよう、と言いかけたのだろう、けど、僕達の繋ぐ手を見て固まった。