「…無理。」
「えぇーっ！？なんで？」
そう言っているけど沙雪は僕に着いて来ている。
「…悠ちゃんってさ！優しいのか優しくないのか解りづらいよっ！」
「すみませんね！わからなくって！」
「だから、しょうがないからそこも理解してあげれるように頑張るね？」
一瞬、何を言われたかがわからなかった。
もう、駄目だ。
昨日沙雪が【仮】彼女になってから沙雪が頭の中で笑っている…。
そして今の沙雪の顔は、
極上の笑顔。
だめだ。
沙雪が僕の事を好きになってくれるまで、手は出さない、って決めたのに、すごくドキドキしてそんな約束も忘れてしまいそうだ。
「…しょうがない、って何だよ？」
「しょうがないから、悠ちゃんの『彼女』として、『友達』じゃ見つけられなかった悠ちゃんの好きなところを見付けてあげるの！」
ほら、また。
やっぱり沙雪は笑顔で。
『しょうがない』そういいながら笑ってる君にドキドキしてしまうのは、馬鹿な僕だった。
