「うん。そうよ。似てるでしょ?私、千春を見て一発でこの子だって思ったもの。」



本当に似ていた。




写真を見たら涙がなぜか出てきた。




泣きたい訳じゃないのに。



悲しい、なんて思ってないのに。





不思議な、感覚だった。




どこかにいる幼少の頃の私が両親を見て、泣いているようだった。




「私、それで千春を見てて憎くなったの。お父様もお母様もこんなにも悲しんでるのに、心を痛めて、苦しんでいるのに。なんで、なんで……千春だけ、こんなにも幸せそうに暮らしてんだろうって。だから少しだけ意地悪したかったの。でも……。」





深春はお母さんの方を向いて言った。