「…よくやったね、緋苺」 「まさか…緋苺。 黒山には悪いけど、よかった。緋苺のそんな笑顔、久しぶりに見たもんね」 「うん。悩みがすこし減ったみたいで、よかった」 親友たちは、本当に心から祝福してくれた。 あたし自身も心が軽くなったから…きっと、みんな分かるんだ。 「杉浦、おはよ」 昇降口で爽哉に会った。 爽哉の口から、"杉浦"なんて聞くのは久しぶりで、なんか緊張する。