あたしは、静かにうなずいた。 「すぐに諦められる恋なんて、恋じゃないよ。 ただの憧れ」 恋愛経験が豊富な乃愛が、黒板の前にたつ。 チョークをもって、図を描いていく。 「…っと、こういうこと」 「なるほどー」 乃愛の恋愛授業は、いつも長引くから、うまく流す。 「ひどっ! …ま、諦められる恋なんて、ないからね」