大地の顔が、すこし変わったのにも気付いたけど、あえて無視をした。 「…あっそ、よかったな!」 『よかったな』を強調し、怒鳴るように言ってから、教室からいなくなった。 同じパートの友達が、心配そうに見てくる。 「ほんと……になればいいのに」 友達がなにか言ったけど、怒りと後悔でいっぱいのあたしの頭は、なにも聞き取らなかった。