「どうしたの…大地。いきなり、走り出すなんて…」 今、きっと疲れきった顔をしてる。 体力、ないもん…。 「悪ぃ」 大地は短くそう言うと、握っていた手を離した。 温かかったのに…。 「杉浦、ちゃんと笑えてないように見えたから。ムリやり連れ出して…悪い」 ほんとに申し訳なさそうに頭をさげる。 「そんなのいいよ」 頭をあげて。