「やめて…っ!」 あたしの小さな声。 二人には届かなかったみたい…。 「あんた、分かってる? 緋苺は、俺の女だって」 胸倉をつかんだまま、爽哉は聞いた。 …大地に発言権はなさそうだけど…。 「…分かってるよな、大地? …人の女に手、出してんじゃねーよ!」 爽哉の怒鳴り声は、教室や廊下に響いた。