「天人くんっ!?」

わたしは思わず叫んだ。



「ほ……ホントに!?」


『え?』



「う……ううん。ホントに天人くんなのかなって」


『えっ?』



わたし……。

前に彩人くんの声を、間違えて天人くんだと思って……変な展開になった事があるから――。


『天人……本人だけど……?』


戸惑った声。

間違いなく天人くんだ!!



「そうだよね……ごめんね。変な事言って」


『あ――…うん、いいよ。それより、今日はお疲れ様』



「へ?」


『実行委員の仕事。神崎さん、一生懸命、皆をまとめてた』



「そんな事ないよ。クラスの皆が協力してくれたから……それに、天人くんの呼び込みのおかげで、女のコ達がたくさん来てくれた」


『えっ』


「モテモテだね」



天人くん、カッコイイから。
声をかけられた女のコ、きっと全員来たと思う。




『偶然だよ。それより……』



急に話を変えなくても……。
照れ隠しかな?


なんて思ったんだけど、違った。