「明日は3年生による体育館でのステージ発表、

そして2日目は1・2年生の教室での出し物……となっています。

机は、必要な数以外は、邪魔にならないよう、廊下に出しても構いません。

くわしい事は、今からプリントを配布しますので、確認をして下さい」



委員長の言葉の後、端の方からプリントが回ってきた。




「はい、神崎さん」

「ありがとう」


天人くんからプリントを受け取った瞬間と。


「はい、彩人くん……」

「さんきゅー」


彩人くんにプリントを渡した瞬間に感じたのは……。



この胸の温度差――…



これは――何…?



「神崎さん」


うつむいていたわたしを、小声で天人くんが呼んだ。



「彩人の耳、気がついた?」


天人くんの言葉に、ハッとして左の席に視線を向けると――。



パチッ。


いきなり彩人くんがこっちを向いて、目が合った。