11月――。
期末テスト3日前のある日。


俺、咲坂彩人(さきさかあやと)、
もうすぐ16歳は、


黄色い銀杏の葉っぱに包まれながら、



「明日、学校休んで会いに行く」



愛しい人、ゆんちぃに告げた。



初恋の相手(ヒト)、
蓮見早羅に会いに行く――と。



きっと、ゆんちぃは誤解するだろう。

そう思いながらも、全て決着がつくまでは、と。



俺の真実(ホントウ)の気持ちは隠して話した。