信じられない言葉に、耳を疑った。



今、何て言った?



一緒に……帰らない?



そう聞こえたんだけど……聞き間違いかな?



「え?」

思わず聞き返してしまった。



「一緒に帰ってもらえませんか?」


天人くんからは、さっきと同じ言葉が返ってきて。




ドクン、ドクン、ドクン。
ドクン、ドクン、ドクン。



長い沈黙の後に。

わたしは、しどろもどろになりながら、




「…………はい」



とても小さく返事をした。