パラレル・ワールド~君と僕の今




って、何だい?

だからって俺がレイを好き、ってことにはならないだろ?




「お姉さんの目のおくに、青い空が見えます」



おぉっと、いけねぇ、こっちではまだ会話が進行中だったぜ。

俺の思考を妨げるように、透き通るような可愛い声が、とんでもねぇ事象を語っていた。



「な、なんで……」



クルミにそう言われて、レイはハッとしたように口を押さえた。

次第に身体を震わせて、レイは静かに目を閉じたんだ。


その様子をじっと見つめる、くるみと俺、そして要。


閉じたレイの瞳から、静かに涙の雫が流れ落ちた。


「レイ?」


なんだ、なんだ、この餓鬼ゃぁ、この状況で俺にどうしろって言うんだよ!