パラレル・ワールド~君と僕の今




「お姉さんってきれいな目をしてますね」



レイ、無駄な努力だったようだな。

レイの言葉はあっさりとかわされて、輝くばかりの笑顔のくるみは、まさに天使のようで。


「ちょっとしつれい」


目線を自分に合わせてしゃがんだレイの顔から、くるみはその小さな手でメガネを外した。


「やっぱり、すごくきれい。

お姉さんって……」


久々に見たレイの素顔に、俺は何故かドキドキしていた。