パラレル・ワールド~君と僕の今



「あなたいつもお父さまとごいっしょなの?」

「ぼく、カナメ。きみは?」

「あら、ごめんなさい、わたしとしたことが。

始めまして。

わたしは、クルミ」

「クルミちゃん、始めまして。

ぼくは六さい。

ことし小学一年生になりました」

「あら、カナメくんてばお兄さんなんだ。

あたし五さい。

さくら組なの」

「クルミちゃんには、僕の父さんが見えるんだ?」


あ、ちなみに俺にも見えてますけどね。


「パパとママは、世の中のたいていの人には見えないものだって言うけど。

あたしはそんなの気にしない」


「こわくないの?」

「ぜんぜん」



「あ、でさ、くるみちゃん?

何して遊ぼっか?」


レイは負けずと二人の会話に割り込んで、次元を自分に合わせようと試みたようだが……