白い約束

家に着くと、玄関先で父親が待機してくれていた。



『夜分遅くにすみません。心療内科医の廣瀬です。』



そう言うと、部屋まで案内してくれた。



娘の異変に、親としても動揺しているのがわかる。



『多希…!』



迷わず呼んだ。



藤岡さんに抱えられ、横たわる多希。



発作を起こして弱っているのに。



俺を見るなり、力の限り身体を起こし、



俺を求めてくれる。



この俺を必要としてくれる。



差し出す手を取り、優しく抱き寄せた。