仕事も終わり、駐車場へ向かう途中。 『あの!すみません!』 女性の声がして、呼び止められる。 振り返ると、若くて、多希と同世代ほどの黒髪の女性だった。 『冴嶋多希の、担当医の方ですか?』 彼女の口から、多希の名前が出た瞬間、身体が硬直してしまった。 もう…、“その時”がきてしまったのか…!? 『はい…、そうですが…。』