『突然で、びっくりさせちゃったな。』



溢れ出す涙を、両手で拭う。



『だって…ヒック、こんなのズルい〜!』



『ズルい〜?今日できたんだ。一分でも早く、手渡したかったから。』



昼休みが押して、ちょっと焦ったけど、近くの店にしといて良かった。



『司がはめて……?』



『いいよ。』



手渡したモノは、光輝くダイヤの指輪。



そっと左手薬指にはめる。



『サイズ…ぴったり。なんで……!?』



『うん、俺もちょっとヒヤヒヤした。手を繋いだ感覚だけを頼りにして。』



良かった。ぴったりじゃん。