啓太は叩かれた頬っぺたを押さえながら、

「ファーストキス?!なのか」

と、更に間抜けな顔で言った。

「まじ!まじ?まじ?!」

啓太はすんごく嬉しそうに質問を畳み掛けた。

「まじで!」

私はヤツの右頬もぺちっと叩いた。

「じゃぁ、っさ。つぐみはどういう風にしたいんだよ。ファーストキス」

啓太は急に真顔になる。

「そっ、そうだなぁ~。やっぱ、桜の花びらが散る中で・・・っていいかもなぁ~~」

なんて、言ってみた。
本当はプランなんかなかったんだけど。


「おい!待て!今、11月だぞ!5ヶ月も先じゃねーか!!待てねーよ!!!」

「それ位、待てよ。こっちなんて、17年も待ったんだから」

私達はお互いに睨み合いながら、そして笑った。

「よし。分かった。じゃ、4月桜の下でだな。すっげーキスしてやるからな!期待してろ!!」

そう言うと、啓太は私のほっぺにキスをした。

「まっ、まぁ。今はこれで我慢すべっ。うん」

啓太は、耳まで真っ赤になりながら、独り言を言った。

私は「ばぁーか」と言うと、啓太の頬にちょこんとキスを返した。

「嘘だよ。桜が咲くまでなんて、私だって、待てないし・・・・・・」


私は真っ赤になって啓太を上目遣いで見つめた。


啓太は嬉しそうな顔で、「オレも・・・無理」と言うと、指で私の頬の輪郭を撫でると、私にとろけそうな位、とびっきり優しいファーストキスをして抱き締めてくれたんだ。
(←経験積み過ぎだよ!((+_+)))



おしまい☆


P.S.もちろん、この後、遅刻して、反省文を書かされたけどね。


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次回作は、『ファーストキス☆パーフェクト女子大生だって恋をする』

つぐみちゃんのお姉さん、リョーコさん編です。

良かったら、長編小説『夢のあとさき』も連載中です。

読んでやって下さい。

ペコリ(._.)

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