ストロベリー革命

 今日は土曜日という事もあって、天花はいつも以上に寝起きは悪い。

 天花の寝相は日に日に悪くなる一方である。

 布団がベッドから落ちるのは当たり前で、今日に至っては天花までベッドの下に落ちている。

「いつ見ても酷い寝相……。男の前でよくこんな寝方出来るよね……」

 直は自分で言って気付いた。

 それは自分を男として見ていない証拠ではないのか、と。

 しかし完璧な女の子の格好をしているのに、男として見ろと言われても、無理があるのが現実だ。

「天花起きてよ! お昼ご飯なくなっても知らないからね!」

 直が天花の体を揺すると、天花は寝返りをうった。

 そんなに大きくはないが、いびきも聞こえてくる。

「こんな奴うちの学園に絶対いーなーいー!!」

 いびきが耳障りなため、耳に指を突っ込み、足で天花の背中をツンツンしてみた。

「――だぁれ……? まだ六時だよぉー……」

「六時から六時間経ってるのっ!! このアホー!! 天花のお昼ご飯俺が食べるよ!」