ストロベリー革命

「う、うるさいっ!! 俺は全っ然寂しくないっ!! バ―――カ!!」

「ええー!! どうしてー!?」

 直が先に帰って行くので、天花も後を追いかけた。

(こいつ……、いろんな意味で危険だ。なんで俺の部屋にころがって来たんだよー!)

 こうして天花と直の早い早い朝は、騒々しく過ぎていった。



 その日の夕方、いつも通り天花が寮へ帰ると、管理人室の前でステフが何やら慌てている。

 腰をかがめて探し物をしているような雰囲気だ。

「おかしいデース! お掃除セットがどこにもないのデース!」

 ステフは管理人室前にある草むらの中まで入って、必死に探していた。

 その姿は畑仕事をしているおばあちゃんのようである。

「何やってるんですかー?」

「オオー天花、ヘルプミー!! 私のお掃除セットがありませーン!」

 天花がそばまで近づいて行くと、ステフは助けを求めてきた。

「お掃除セットー?」

 しかし、具体的にどのような物なのかよくわからない。