次の日、天気は晴れ。絶好の草取り日和である。

 太陽が顔を出しかけている早朝五時、天花はなんとか目を覚ました。

 昨日寝る前に耳元にセットしておいた目覚まし時計は、見事にベッドの下に落ちている。

 ついでに布団もどこへやら。

 ボサボサのオレンジ色の髪の毛を整えて、鏡の前に向かった。

「ふぁあー……、都会の朝ってなんでこんなに眠いんだろうー」

 寝ぼけ眼を擦りながら、ほっぺたをギュッと強く引っ張ってみた。

「いったぁあーい!! ……あ、なんだか目が覚めたみたい!」

 それから赤茶色の体操服に袖を通して、直を起こさないようにそーっと部屋のドアに手をかける。

 気分はまさに泥棒。気付かれてはダメなのだ。

「……ちょっと、こんな朝早くから何やってんの!?」

 部屋を出ようとしたその時、運悪く直に気付かれてしまった。

 直は布団の中からちょこっと顔を出している。