ストロベリー革命

 天花は頭をかしげて本気で悩む。その男の子の顔を凝視しながら。

「俺が直なのっ!!」

 もう一度頭のてっぺんから、つま先まで一通り見てみる。

「そんなに可愛いのになんで男なのー?」

「やっぱり私って可愛い? ……そんなの当たり前っ!!」

「わあっ、女の子になった!」

「男だって言ってるじゃん!」

(……じいちゃん、都会にはいろんな人がいます。この男の子はオカマさんなんでしょうか……?)

 天花がテレパシーで通信していると、

「ちょっと、今俺の事オカマとか思わなかった!?」

 全て見抜かれていた。思っていた事が顔に出ていたようだ。

「オカマじゃないなら、そういうのなんて呼ぶのー?」

「女装だっ!!」

「どう違うの?」

 天花の質問攻撃に、直はどう説明しようか考える。

 格好はオカマかもしれないが、自分はそっち系の人間ではない、と思っているのだ。

「……絶対笑うなよ」

「うーん?」

「お、俺っ……その、趣味が……女装だからっ――」