ストロベリー革命

 一人は椅子に座っていたが、天花の姿を見るなり立ち上がり、

「あ、あなた何年生!? 入部希望かしら!?」

 と肩を捕まえて、前後にグラグラと揺らした。

「二年生でぇーすぅーっ!! 入部希望じゃなーいですぅーっ!!」

 天花は思いっきり揺さぶられているため、うまく喋れない。

 だんだんと目が回ってきた。頭がクラクラになったところで、やっと解放してもらえる。

「失礼。私は園芸部部長の綾小路薫子と申します。園芸に興味があるなら是非入部なさって! それというのも、私達三年生は今月で部活を引退しなければなりません。ですが、園芸部は三年生しか部員がおらず、廃部の危機なのです!」

「廃部なんて絶対ダメですっ!! 反対ですっ!! まかせて下さい、この黒河天花が先輩達のあとを継ぎます!!」

 天花がそう宣言すると、他の二人も立ち上がり、四人で肩を抱き合った。

「なんて頼もしいお方でしょう」

「畑と花壇をよろしくお願いしますわ」