翌日、土曜日。有難い休日のはずなのに、二人は朝から話し合いをしている。

 というか、作戦会議中だ。

「ここまできたら、俺は最後まであいつ等につきまとってやる。俺、全然関係ない他人だけど中途半端は嫌だ」

「よし、あたしも頑張るよ! でも怜華達に何も言わないくていいのー?」

「ぅうゔっ……。ゆ、友情だと思えばいいじゃん!」

 痛いところをつかれた。

 怜華達に何も言わず、勝手に動くのもしっくりこない。

 直はあぐらをかいて手で顔を覆い、

「いくら友情でも俺達関係ないのに、勝手に話を進めるのはダメだよね……」

 指の隙間から天花を見る。

「怜華の部屋行ってみるー?」

 直は小さく頷いた。

 只今時刻は午前八時。普通なら休日はもう少し遅い起床だが、今日に限って早く目が覚めてしまったのだ。

「起きてるかなー? 同じ部屋の人誰だっけ?」

「知らない。あいつ一人だけ呼んで、俺達の部屋で話したほうがいいと思う」