ストロベリー革命

 直の提案で二人は学園裏の花壇へ向かった。

 残りわずかな昼休みはあっという間に過ぎていく。

 いつも手入れをしている花壇までやって来ると、そこには縦ロールをした女の子の後ろ姿があった。

「およっ!? 直すごーい! やっぱりここにいたねー」

「あら、あなた達どうしたの?」

 怜華は天花達に気付いて振り返った。

「あのねー、昨日人って彼氏さんっていう人ー?」

「そうなのかしら? よくわからないけど……」

「でも恋愛対象として好きって事でしょう?」

 天花の後ろからひょっこり顔を出して、直も話に参加する。

 恋に悩んでいる乙女もどきとしては、いろいろ聞いておきたいのだ。

「好きだとしてもそれは無駄なの。私、両親が決めた婚約者がいるから」

「婚約者っ!? まだ十四なのに?」

「ええ。八つも年上だけど、両親としてはその人に会社を継いでもらいたいんじゃないかしら?」

 次元が飛びすぎていて、天花などは話についていけてない。